ブログを始めました。
改めまして、どうぞよろしくお願い致します。
さて、今回は、なぜ自費訪問リハ事業開設に至ったか・・・
私が理学療法士になってからこれまでの経過を簡単にまとめてみたいと思います。
一人旅で魅了された沖縄県石垣島へ移住した25歳。それまで(身体障害者療護施設でリハビリ助手をするまで)私は理学療法士という職業を知りませんでした。リハ助手として働く中で日々目にする理学療法士と利用者様の信頼関係、離島・僻地における医療格差を目の当たりにし、資格を取得したいと強く願うようになりました。
理学療法士となってからの私は自身の理学療法士としての能力は勿論のこと、八重山の厳しい離島環境(移動は船や飛行機、医療・介護・福祉サービスの不足、介護力不足など)に随分と悩みました。特に印象的だったのはALSの患者様との出会いでした。離島で生きる人々の強さや葛藤を初めて知ることになりました。その方の思いを中心に、ご家族や医師(沖縄本島の神経内科医含)・看護師、保健所、他院医療従事者らと沢山議論してきました。ご本人をお見送りした後も残された奥様の元へ足を運び何度もお話を伺いました。また、その他の患者様・ご家族様とも貴重な時間を過ごさせて頂き、多くの学びを得ました。
沖縄県石垣市の病院勤務時代には離島環境に対し同じ悩みを抱える仲間(理学療法士2名、言語聴覚士2名)と、『地域リハビリテーションを築く会 やーるー』を立ち上げました。仕事が終わってから船会社の社長さんへ協力を仰ぎに行き、役場や地域の方々に支えられ、週末になると離島へ(体操教室や相談事業に)出かけました。船酔いの激しい私はここでかなり鍛えられたことを思い出します(笑)。
沖縄本島へ職場を変えてからも沖縄県理学療法士協会の活動をしながら、やーるーの活動は継続してきました。台風などで離島へ渡れない期間のことや移動し辛い高齢者同士のコミュニケーションツールとしてネットでの体操教室なども試みました。私のアパートの一室から体操を配信したり・・・とても懐かしいです(笑)。
丁度その頃、理学療法士の大先輩から東日本大震災後の特区事業(東日本大震災復興特別区域法に基づく訪問リハビリ事業)に誘って頂きました。環境を変えることに半年程時間はかかりましたが、今しかできないことだと思い宮城県気仙沼市の訪問リハビリステーションで勤務することにしました。震災から3年経過した気仙沼ではありましたが、復興途中のため、道路渋滞は激しく、トラックの運転手さんらと道の譲り合いをしながら訪問していました。道路の繋ぎ先が急に変わることもあり、前日行けた場所にたどり着かないこともしばしば・・・(笑)。砂利で不安定な場所も多く、しょっちゅうパンクするなどハプニング続きしでした。雪道で電灯のない中のパンク修理ほど怖いものはありません…。山道でスリップして溝に嵌り、レッカーで運ばれたこともあります。四駆にしてもらってもそんな感じでした(笑)。事業所となる建物はクモの巣だらけ・・・天井のクモの巣をとるところから始め、デスクが届くまでは段ボールをパソコン台に営業の資料を作りました。その様子は地元新聞にも取り上げられ、恥ずかしかったのを覚えています。
知らない土地での挑戦は想像していた以上に険しく苦しむこともありましたが、それ以上に得るものがありました。目の前に拡がる現実はこれまで受け入れてきたつもりでいましたが、実際そうではなかったようです。気仙沼で初めて『知る』ということを教えてもらいました。
元々医療過疎地であった気仙沼は、震災後の加速する少子高齢化の影響で医療・介護保険サービスに課題を抱えることが多く、毎月、地域の多職種で顔を合わせ改善に努めてきました。特にリハ資源の少ない地域でしたので、必要な時期に十分なサービスを提供することが難 しく、頭を抱えることも多く経験しました。時にはぶつかることもありましたが、チームを抱え込み型から課題解決解決型へシフトできたことは地域にとって大きな一歩に繋がったと考えています。地域事情を理解し、地域に則したサービス体系を構築していくことはとても難しいことではありますが、できないことではないということを教えてもらいました。
さて、地元北九州に戻ってきた私は病院・訪問看護ステーションからの訪問リハビリテーションに従事しながら地元をみてきました。
超高齢化社会に突入した日本では、要介護高齢者の介護課題、地域・在宅医療への取り組み、医療費削減といった課題が生じる中で、多職種連携は必要不可欠なものと言われています。
超高齢化社会へいち早く突入した北九州市は特に危機感をもって取り組まなければならない課題だと感じています。
保険サービスや国費に関しては今後触れていきますが、保険サービスを使う段階で予防的取り組みを行うのでは遅いと考え、この度自費サービスを開始することにいたしました。
健康寿命を延ばすことを目的に予防に力を入れていきたいと、北九州に元気な高齢者を増やしたいという考えです。
現在、提示しているサービスは継続しながら、追加メニューも今後考えておりますので、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
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