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執筆者の写真自費訪問リハTREE

TREE通信 No.16

色彩豊かな花、小鳥の囀り…春の訪れは私たちの心を明るい気分にさせてくれます。明るい話題として、日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎えました。人生をより美しく、より健康に謳歌するために今年度も楽しく取り組んでいきましょう❦❦❦


 身体を構成する数十兆個もの細胞は、その多くが日々入れ替わっています。美と健康を維持するためには、その1つ1つの細胞に水や酸素、栄養素などを滞ることなく巡らせ続けることが必要です。今回は、細胞への巡りを生む血液や水を運ぶ血管、巡りの中でも主役といわれる「毛細血管」について特集致します。


 血管を全て繋ぎ合わせると約10万㎞(地球2周)、想像を絶する長さになると考えられています。この壮大な循環網の95%以上は、毛細血管が占めているといわれています。

 毛細血管はその細さから老化によって働きが衰えると、最終的には消滅します。これを「ゴースト血管」と呼んでいます。毛細血管が消滅すると、当然全身の細胞へ酸素や栄養素が行き届かず、老廃物も回収され難くなります。すると、シミやしわなどの肌トラブルから冷え性や体のコリ、痛み、さらには認知症などあらゆる不調や疾患を招くようになります。毛細血管の老化は早ければ20代から始まり、60~70代になると、3~4割もの毛細血管が「ゴースト血管」になるといわれています。


 毛細血管は、内側が内皮細胞、外側が壁細胞になっています。

 少し難しい話になりますが、通常、毛細血管の壁細胞から「アンジオポエチンー1」という物質が分泌されており、これが内皮細胞にあるTie2という受容体を活性化させることで、内皮細胞同士は密着します。さらに、内皮細胞と壁細胞も接着し、血液がスムーズに流れていきます。ところが、加齢や紫外線などにより過剰に増えた活性酸素によって壁細胞が傷つけられると、アンジオポエチンー1の分泌が減少し、Tie2を活性化することができなくなります。すると、壁細胞がはがれやすくなり、毛細血管が形状を保てず、内皮細胞との間に隙間ができます。そこから血液が漏れ出て、血液が途絶えてしまうため、ゴースト血管となってしまうのです。


 毛細血管の老化や消失を防ぐためには、上手な水分補給、適度な運動、血液サラサラを意識した食事により血液の巡りを良くしておくことが必要になります。また、Tie2の活性化には、近年の研究でシナモンやルイボスティーの摂取が勧められています。活性酸素除去には水素療法が効果的です。ご興味のある方は、お気軽にお声掛けくださいね。

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