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TREE通信 No.53

早々と夏を感じるこの頃ではありますが、未だ5月ですよー!(^^)! GWのご予定は立ちましたかー⁉ 前々回より、「免疫」の特集をしております。今回は私たちの身体に備わっている「体内に異物を侵入させないシステム」についてご紹介いたします❦


私たちの周りには、様々なウイルスや細菌、花粉、ほこりなどの異物が存在しています。これらから身を守るために、私たちの体には「生体防御」という仕組みがあります。生体防御には、「異物が体内に侵入するのを防ぐ仕組み」と「体内に侵入した異物を排除する仕組み」があり、「第一防御機構(物理的・化学的・生理学的防御)」「第二防御機構(自然免疫)」「第三防御機構(獲得免疫)」の3段階で防御しています。今回は、第一防御機構について取り上げます。


物理的防御は、皮膚や呼吸器・消火器などの粘膜で行われています。例えば、皮膚では隣り合う細胞がびっしりと密着することで異物の侵入をブロックし、粘膜では粘液や線毛によって異物を排除して防御します。


化学的防御は、汗や涙などに含まれるリチゾームといった酵素や、皮膚や粘膜に存在するディフェンシンといった抗菌物質による殺菌作用によって防御します。


生物学的防御は、皮膚や腸内に存在する常在菌が、病原体や有害細菌の増殖を防ぐことで防御します。



◇リチゾームの発見

(医療用)抗生物質の研究を行っていた細菌学者のアレクサンダー・フレミングは、ある日、風邪を引き、実験中にくしゃみをしました。鼻水や唾液が細菌を培養しているシャーレに飛んだため、しばらくしてから、シャーレの細菌を確認したところ、なぜか鼻水や唾液が飛んだ部分だけ細菌が死滅していることに気が付きました。このことをきっかけに、鼻水や唾液の中には殺菌作用がある酵素が含まれていることが分かり、リチゾームが発見されました。その後、リチゾームは医薬品や加工食品の細菌の繁殖を抑える食品添加物などとして、幅広く利用されるようになりました。フレミングは、世界初の医療用抗生物質である「ペニシリン」も発見し、1945年にノーベル医学生理学賞を受賞しています。


 
 
 

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