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TREE通信 No.51

執筆者の写真: 自費訪問リハTREE自費訪問リハTREE

春風が心地いい季節。新たに芽吹いたお花を見に外へ出る機会が増え、心身にとって良い時間が過ごせそうですね。さて、今回は私たちの身体で常に見えない敵と戦ってくれている 「免疫」 についてご紹介しております。一緒に学び直ししませんか⁉


細菌やウイルスなどの病原体がもたらす多くの感染症は、かつて神の罰や悪霊の仕業とみなされ、人々は恐怖と無力感の中、祈りや儀式に頼るしかなく、多くの命が奪われてきました。しかし、人類は長い歴史の中で「免疫」という体内の防御システムを証明し、今も多くの研究者が人々の感染予防・治療のために研究を続けています。


免疫学の父:エドワード・ジェンナー

14世紀ヨーロッパで流行したペストは多くの命を奪いました。その中で奇跡的に助かった一部の人は、その後何度ペスト患者と接触しても二度とペストに罹患することはありませんでした。当時は、この奇跡が神の力によるものだと考えられたことから、ラテン語のim-munitas(免除)、つまり「法王の課税(munitas)を免れる(im-)」という意味の単語が用いられ、今日の「immunity(免疫)」の言語になったといわれています。ジェンナーは、乳絞りをする牛と接触した人は天然痘に罹患しないという農民間の言い伝えを元に、牛痘の一部を人に移植し天然痘予防に貢献しました。この予防法により深刻な被害のあったヨーロッパ諸国は救われ、人類の危機回避に大きく貢献しました。


細菌学の父:ルイ・パスツール

ジェンナーの考えた種痘法(天然痘を予防する方法)の効果はわかっていたものの、なぜ罹患しないのかという仕組みまでは明らかになっていませんでした。しかし、年月を経てフランスのルイ・パスツールはニワトリコレラの実験によってそのしくみを証明しました。ニワトリコレラ菌を摂取したニワトリと摂取していないニワトリ2種類を用意し、新たに培養した菌を摂取させたところ、先に菌を摂取していたニワトリは元気で、未接種のニワトリは感染により死んでしまいました。この実験により、毒性の弱まった菌をあらかじめ摂取することで感染症が予防できることを証明し、のちのワクチンの開発に繋がりました。


抗体の発見:エミール・フォン・ベーリング、北里柴三郎

日本で新紙幣の肖像画にもなった北里柴三郎はドイツの学者エミール・フォン・ベーリングと共に破傷風菌を発見し、難しいとされた破傷風菌の純粋培養を独自の装置で成功させました。その後両博士は、血中で作られる抗体を発見し、動物の血清中に含まれる抗体を利用して人間の感染症を予防する血清療法を開発しました。血清療法は、その後の破傷風、ジフテリアのワクチン開発に繋がり、世界中で医療に役立てられるようになりました。


*次回免疫の役割へつづく*

 
 
 

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